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りんご

 

 

ねぇ 知っていた?

わたしがあなたのこと、 とっても好きだったこと。

 

りんご飴って意外と重いのね。

細いわりばしの柄をにぎりしめてた。

 

きらきらと水飴は光って。

 

いつまでも口にはできないりんご飴。

甘い甘い水飴のなかは実はすっぱい?

甘い甘い水飴のなかは実は苦い?

 

     ・・・それとも甘い?

 

あぁ りんご飴、  りんご雨

 

頬張ることも齧ることも怖くて出来なかった。

ずっと細いわりばしの柄を握りしめてた。

 

ねぇ 気づいていた?

わたしがあなたのこと、 とっても好きだったこと。

 

 

誰かとぶつかって手から

転がり落ちていったりんご飴

 

きらきらと水飴は光って。

 

あぁ りんご飴、  りんご雨

 

もう口にすることは出来ないの

あなたはもう、わたしのこと嫌いですか?

 

あぁ一口でも口にすればよかった

泥だらけのりんご飴、それでもにぎりしめて歩く。

 

だって見えるんだもの、光り輝くわたしのりんご雨

わたしのたった一つの宝物、

空から宇宙彼方からふってくる、あなたの雨

 

ねぇ 知っていた?

あなたは煌めく流星、きらきらとわたしのりんご雨

 

あぁ きらめきが消えない 消えない

わたしの りんご雨

 

 

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